発生から3か月後の詩

【Liner Notes】
今、気持ちは少し上向きですが、当時は言葉にならない喪失感、倦怠感につつまれていたように思います。あの日から3ヶ月ぐらい経った頃に書いた詩があります。失ったものがはかりしれないがゆえに、行き場のない思い…。月日が経とうが、消し去れない思いが、ひとそれぞれにあると思えるのですが…。近くで、遠くで…寄り添っていただける尊い思いやりが救いなのです。ありがとうございます。



しおさい


ふりかえれば そこには
しおさいが ないているだけ
足あとも 消え去った
泡沫(うたかた)が ひろがる


冷たさに ふと 我にかえれば
生きていることに 気づきました…


なみださえ海に かえれるのに
私には かえれる ふるさともない


語りあえた 人生(ひととき)
おもいでは 砂とくだけて
いまそばに いてくれる
友は ウミネコだけ


ほほなぜる 風 だれの声やら
生きていることは しあわせですか…


寄せかえす波は はてないのに
なぜ人の いのちは 終わるのですか


なみださえ海に かえれるのに
私には かえれる ふるさとはない


※注記 作品「しおさい」には曲はついておりません。


地震津波防災】

【楽曲公開】

「テンデンコノ唄」 ※公開中

詞・曲 KanChan 編曲 Y.Imamura

http://www.youtube.com/watch?v=1z6L8Fn5ZAU